乙宝寺の見どころポイントや特長をまとめました。お越しの際のご参考にどうぞ。
なお、乙宝寺には様々な歴史や伝説などがございます。 「乙宝寺とは」ページ をあわせてご覧いただくと、よりいっそう楽しみながら散策いただけます。
乙宝寺はお猿の伝説の寺として知られています。この話は今昔物語集に載せられています。寺の裏山に住む二匹の夫婦猿が写経の功徳により人間に生まれ変わってくるというものです。当山には、木皮に書かれた写経や、猿のお墓が残されており、猿供養寺と言う別名もあります。
この伝説から、噺家の三遊亭円窓師匠が仏笑落語「写経猿」を創作してくださいました。落語の中に写経猿を「離れざる」というくだりがあります。夫婦仲よく離れざる。いずれは私たちは別れ別れになる運命です。これを愛別離苦と呼びます。愛しい人ともいずれ別れなければなりません。そうであるが故に、生きている間はみんな仲よく気持ちよく過ごしたいものです。
そこで人みな仲よく離れざるを願って、写経猿の土鈴御守りを平成28年申年に合わせて作りました。その表情は得も言われぬ愛嬌があります。土鈴は古来より魔除けとして使われてきました。この写経猿土鈴も、伝統的な工法によって粘土から作られ、実に千年以上は持つと職人さんは胸を張ります。住居の清浄な場所に飾って、皆様の無事を末永く見守り、見る人に和みをもたらしてくれるように願っています。
当山は猿の寺とも呼ばれ、猿にとても深い縁があります。当山に伝わる説話の猿に因んで、仏さんの功徳力によって難を遠ざけ困難を乗り越える力を授ける、その名も難サル厄サル御守りです。
一方で干支には入っていない猫ですが、当山のお守りになっています。世間一般にも福を招く縁起の良い動物とされています。これを持つことによって、福を招き寄せる或いはその力を持つ人に授けるというものです。
これらに共通するのは「活性化」です。あなたが頑張ってゆくためにほんの少し力を貸してくれる。それであなたが変わる。あなたが変われば周りが変わる。生きる力が湧いてくるようにあなたをお守りするように至心に祈願した御守りです。
酉年の守護本尊は不動明王です。
お不動さんは大日如来の手足となって働く仏さんで、我々衆生を救うという堅固な決心に燃えて、怒りをも辞さないその形相は、私たちに困難を乗り越えていく勇気を与えてくれます。
人生山あり谷ありですが、苦しい時もめげずに前向きに頑張ろうとする人のそばにお不動さんはいます。
是非皆様もこの絵馬に思いを込めて誓願を立てて、御守を身に着けて、お不動さんの智火を心に灯して自分の道に邁進されますよう願っています。
◎境内(大日堂「金堂」)など参拝自由。
◎有料の箇所:
宝物殿拝観料/300円
※コロナ禍が落ち着くまで当面の間休館いたします。
宝物殿は大日堂(金堂)の地下にあります。御守授与処にて受付をしていただければ、お寺の者が宝物殿までご案内いたします。